中小企業診断士 ろーすのblog

中小企業診断士試験に役立つ知識(過去問解説・勉強法など)を紹介していきます。

【二次試験過去問の解答プロセス】H29年度・事例Ⅰ・第2問

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こんにちは!ろーすです。

今回は二次試験過去問の解答プロセスを解説します。
取り上げるのはH29年度・事例Ⅰ・第2問です。

※本ブログで解説する内容はあくまで「ろーす流」です。
模範解答とは異なりますので、ご注意ください。

ちなみに、H29年度・事例Ⅰの得点開示請求したところ、点数は68点でした。

試験問題はこちら

出題の趣旨はこちら

<ろーすの再現答案>
(本試験で書いたままの、ガチの再現答案です。模範解答ではありませんのでご注意)

【第2問】

専門化の原則に準じた機能別組織で、販路開拓や人事・経理など重要な職務は正規社員が行い、補助業務は非正規社員が行っている特徴がある。また交代勤務など柔軟な勤務体制を導入しモラールを高めている。 

 

以下、解答プロセスです。


<要求具体化>

正規社員が少人数=非正規社員が多いという解釈をした上で、
「少人数の正規社員での運営を可能にしている」とあることから、何らかの効率化を図っていると解釈した。
効率化した「経営体制」とあることから、セオリーとしてアウトソーシング(外部資源の活用)を想定し、
可能性は低いと思ったものの、非正規社員のモラール向上も一応メモした。

<大枠把握>

ヘッダーキーワードがある1段落・2段落しか紐づけできずに根拠が少なく、苦戦しました。
5段落は「自動化によって効率性を高められ」た記述があったのに本試験では気づくことができませんでした。
冒頭の「主力商品だけに絞って商品名を冠にした新会社設立」の記述に引っ張られ、【第1問】に紐づけてしまったためだと思います。

<難易度評価>

1段落・2段落に根拠が少なかったため他段落の可能性も考えましたが、大枠把握時点で見つけることができなかったため、タイムマネジメントの観点から深追いせず、優先順位を下げました。

<ポイント解釈・編集>

社長が営業部門・専務が総務部門を管轄していることから、この2部門がA社にとって重要な職務であるため正規社員が集中的に配置され、一方で非正規社員は製造部門の補業務のみを行っている事実を貼り付けました。
字数が埋まらなかったので、要求具体化時点でメモした非正規社員のモラール向上をリスクヘッジの期待も込めて書き、苦し紛れに機能別組織の一般的説明を形容詞的に書いておきました。


以上、いかがだったでしょうか。

本試験では、かなり嫌な汗をかいたことを覚えています(笑)。
出題の趣旨を読むと「少数の正規社員による効率経営を実現している事業の仕組み及び管理体制について、分析する能力を問う問題」とありますので、私の解答はかなり的外れだと思います。
しかし、総点数から考えると、与件に記載のある事実を貼り付けただけでも、若干の部分点は入った可能性もあります。

大手受験校の模範解答を読むと、やはり5段落の「自動化によって効率性を高められ」はマストで根拠に入っていますね。
2段落でも「自社店舗による直接販売は行っていない」を根拠としていましたが、そもそも行っていないものを「効率化」という能動的な意味に捉えられなかったため、ノーマークでした。


以上、ろーすでした!